日本のロックの歴史#017

ジャパニーズ・プログレの興隆

■NOVELA
1979年、ロッキンfのデモテープコンテストにてグランプリを獲得したSCHEHERAZADEは、関西で人気を博していた山水館のメンバーと再編し、NOVELAとして80年にアルバム『魅惑劇』でデビュー。ヴィジュアル系ロック・バンドのルーツとも言われ、濃いメイクに煌びやかな衣装で多くのファンを魅了した。多田かおるの漫画『愛してナイト』のビーハイヴのモデルになったバンドでもある。美しい旋律にドラマチックな曲展開、現実とファンタジーが交錯する歌詞で“プログレッシヴ・ハード”と呼ばれ、後の関西ヘヴィメタル・ムーヴメントに多大な影響を与えた。

■MOON DANCER
厚見麗を中心としたプログレ・バンド。1979年、デビューアルバム「ムーンダンサー」をリリース。70年代のブリティッシュ・ロックに影響を受けた本格的なサウンドと高度なテクニックに加えて、美麗なルックスまでも持ち合わせていたバンドは、デビュー前にもかかわらず第6回浅草ニュー・イヤー・ロック・フェスティヴァルに出演を果たすなど日本のロックの未来を担う存在として大きな話題を呼んだ。厚見は、TACHYONを経て、玲衣と改名しVOW WOWやCASINO DRIVEなどに参加した。

■難波弘之 & SENSE OF WONDER
キーボーディストとして活躍していた難波弘之が1979年に1stソロ・アルバム『センス・オブ・ワンダー』をリリース。1981年に2ndアルバム『パーティー・トゥナイト』をリリース。そうる透、田辺モットとバンド“センス・オブ・ワンダー”を結成。難波はその後、ソロ名義で3枚、“センス・オブ・ワンダー”名義で2名のアルバムをリリース。1997年に元NOVELAの五十嵐久勝とユニット「NUOVO IMMIGRATO」を結成、現在までに4枚のアルバムを発表。

■SOPHIA
1980年に”NOVELA”のコピーバンドとして結成された関西のプログレッシヴ・ハード・ロック・バンド。結成当時はツインギター、キーボードを含む6人編成だった。1986年にアルバム『Defiance』でメジャーデビューを果たす。プロデューサーにURBAN DANCEの成田忍、サウンドスーパーバイザーにDADAの小西健司の布陣で製作された。初期のメンバーには、元LAZYの井上俊次と田中宏幸が結成したネバーランドに引き抜かれる貴智明(vo)と、NOVELAに第二期メンバーとして加入する西田竜一(ds)が在籍していた。

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